日曜ミステリー「新・旅行作家 茶屋次郎 富嶽三六景殺人事件」

小さな頃から2時間サスペンスを見て育ち、人生で必要なことは2時間サスペンスが教えてくれたといっても過言ではない。と自負している崖出自白子です。

 

 

「新・旅行作家 茶屋次郎 富嶽三六景殺人事件(第13作)」が26日放送された。
『旅行作家・茶屋次郎』(りょこうさっか・ちゃやじろう)は、2001年から2016年までテレビ東京BSジャパン共同制作で放送されたテレビドラマシリーズ。全13回。

 

梓林太郎の小説が原作の『茶屋次郎シリーズ』は変わり者のおっさんが取材先で殺人事件に遭遇して取材も兼ねて事件を解決しちゃうコメディーをふりかけた旅情サスペンス。13作目の今回は山梨県笛吹市が舞台。元商社マンでアラフォー近くになって「毎日旅がしたい」を理由に商社を辞めて旅行作家に転職するという異色の経歴を持つ主人公・茶屋次郎を橋爪功、転職を理由に離婚した元妻・英恵を宮崎美子が演じ、高畑敦子、佐藤B作相島一之石丸謙二郎大浦龍宇一らが共演している。


これまでの作品では茶屋の高校時代の友人で「週刊ロイヤル」副編集長・山倉晋吉を角野卓三が演じており、茶屋との軽快なやり取りが面白いが、今回のみ高畑敦子さん演じる週刊誌の新編集長・烏丸とのコント的なやり取りの中で富士山を巡る新企画を提案される。

 

富嶽三十六景をテーマに、助手で元妻の英恵(宮崎美子)と取材を進める中、突然女性(西原亜希)から赤ん坊を預かって欲しいと頼まれるが、女性はそのまま姿を消してしまう。
行方を追った茶屋が、女性が下り立った山の入口へ向かうと、目にしたのは崖から落ちた男性の遺体。その手には富嶽三十六景の一枚が握られていた。行方不明の女性が犯人なのか真実を探ることになる。その後、2人が殺され、連続殺人事件かと思われたが。

 

後半で女性は犯人ではなかったことが分かるのだけど一人の男を諦めきれずに追いかけた挙句、殺人容疑をかけられて子どもを置いて逃げていた。そんな西原亜希さん演じる女性が「私の大事な子ども」的な「どの口が」の発言に、元妻・英恵がビンタからの「そんなに大事な子をよく何日も放っておけたわね!」のくだりは私も「よく言った!そうだ!」とすっきりした。

 

題名になっているぐらい富嶽三十六景が重要な要素となっている。富嶽三十六景の絵を知っていたら違和感を感じる作りになっており、それが犯人を見つけ出す手がかりになるのが面白い。


いつも思うけど脅すと殺されちゃうよね。なんで脅すんだろと長年2時間サスペンスを見てきた私からすると絶対脅したら殺されちゃうでしょと思うけどね。まぁでも毒を食らわば皿までみたいな、いけるところまでいっちゃえという感じが脅す側だわな。
ということで、犯人は機会があったら見て確認してほしい。

 

キャスト
 茶屋次郎…橋爪功
 袋田英恵…宮崎美子
 烏丸桂子…高畑淳子
 宍戸大二郎…佐藤B作
 勝又哲郎…相島一之
 藤尾泰三…石丸謙二郎
 香坂高文…大浦龍宇一
 女(小嶋早紀)…西原亜希
 黒川治夫…加藤虎ノ介
 宍戸美香…華子

 

★こぼれ話
山梨日報の黒川治夫役の加藤虎之介は犯人役とか殺されちゃう役が多いから茶屋にいいヒントくれたり警察に電話かけてあげちゃう感じとかいい感じの役で良かった。


広瀬巡査役の遠山俊也はこういう役もいい。犯人役とか被害者の父役と多いけど実際にはいないだろう茶屋の手の上で転がされてしまう警察官にハマっていた(笑)

 

鳥丸演じる高畑敦子の拗ねた顔もあり、軽快な明るい雰囲気を醸し出している。こういった殺人事件モノはシーンの暗い部分と明るい部分のさじ加減が大切!その役を担えるのはコメディーもシリアスもできる演技がべらぼーに上手い役者でないと無理。その点、高畑敦子は主役級だから言うことなし。